かなめのらくがき帳

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働くオトナの恋愛事情の感想

エロゲの話。今回はあかべぇそふとすりぃの働くオトナの恋愛事情。

一歩踏み出した先に待つ、オトナの世界をキャッチコピーにした職場系恋愛モノ。恋愛系のやつは結構学園モノが多いんだけどこれは主人公とヒロイン(の殆ど)が社会人という珍しい作品。

名前やテーマの通りオトナを意識したアダルティーな雰囲気。主な舞台がバーだから様々な種類のお酒が出るし、BGMもバーを意識した落ち着いたものが多め。けっこうすき。

 

・大雑把なあらすじ

主人公男鹿 樹(おが いつき)は仕事ばかりな毎日を送る普通のサラリーマン。クソ上司にいびられながらうだつの上がらない日々を送っていたが、ある日良い上司に誘われて行った飲みの中で毎日を変えていこうと決心する。そしてその翌日バーで会った女性となりゆきでやってしまう(は?)。

今まで知らなかったことを知った樹は毎日を変えるための努力を始める。身だしなみを整え、運動して体を絞って、会社でも積極性を出して行き、少しづつ彼の毎日は変わっていくのだった。

 

・そこそこネタバレに配慮した感想

バーで出会った女性と酔った勢いで一夜の関係を持ったり、同窓会で再開した女性とホテル行ったりと大人になったらこんなことあるかもって(エロ同人みたいな)シチュエーションをいっぱい詰め込んだ作品。そう、いっぱい詰め込んであるから樹は色んな女とやることになる。共通ルートではモブ女とやるしルート入ってもモブとやる機会が必ずぶち込まれてる。せめてルート入ったら他の女とやるのは止めない?って思うんだけど他の男キャラはモブも含めて何故か容認派が多い。なんでや。

物語の構成としては日常譚みたいな感じ。特定のイベントを軸に物語が進むのではなく小さなイベントを重ねながら少しづつ関係が進んだり変化していく感じ。共通ルートでは彼が踏み出したことで変化していく日常が描かれ個別ルートでは変化していくヒロインにスポットを当てているように感じた。学生のアスカルートが一番分かりやすいけどどのルートでも子供から大人への移行を変化の一つとして取り入れてたのが個人的に高印象。

ヒロインとのつきあいは学園モノでよくある付き合いだした途端に所かまわずイチャイチャするようなことが無い。かと思えば酒の勢いでめちゃくちゃのろけたりと、そういうところも込みで大人のお付き合いって印象。夜の営みに関してはとにかくプレイが被らないように意識してたらしく多種多様なことやってる。そのせいで結構マニアックなこともやってるから樹が結構変態になってしまった感はある。えっちだけど。

 他のエロゲでは大抵大きな山場が用意されていてそういうシーンが結構印象に残りやすいんだけどこのゲームはあんまりそれが無かった気がする。もちろん山場となるイベントはあるんだけど、それよりは日常の何気ないやりとりやキャラクターのバックグラウンドの方が印象に残った。だから1週目はどこで終わるのか終着点が分かりずらかったしはっきりした目的が無いと途中でダレる人には合わないかな~と感じた。逆に自分みたいに日常のやりとりが好きな人は結構好きになれそう。

 

・まとめ

一歩踏み出した先に待つ、オトナの世界というテーマを表現できていたのがえらい。主人公だけじゃなくてヒロインもオトナになっていくというのが高評価。もったいないのはいろんなえっちシーンを詰め込んだせいで余計なものが入った感がどうしてもあったこと。オトナっつーか変態じゃねこれ?て首傾げることがそこそこあった。際立って感動する名シーンと言えるようなものはあんまり無いんだけど、全体として見ると行きつけのバーのような居心地の良い「日常」を感じられる作品だったかなと。社会人になった自分がもう一度やったときにどういう感想を抱くのかという意味でもまたやりたいですね。